効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

蓄電に対するマサチューセッツ州向けのレポート

蓄電設備のコストが急激に下がる中で、270ページという長文のレポート(State of Charge)が出され、170万キロワット規模の蓄電設備(必ずしも蓄電池に限るものではない)をマサチューセッツ州に設置することで、州政府や市民が大きなメリットを享受できるようになると結論づけたようだ。ここでは蓄電設備を拡充するについて、どのように調達し、それに対する金銭的なインセンティブを与え、市場での経済性などを示すことによって、州当局が適切な施策を打ち出すことによって設備規模を拡大することを要請している。
まずこのレポートが示しているのは、数百万ドル相当のインセンティブを投入することによって、2025年までに新規に60万キロワットを設置する必要があると示唆している。これに対応して、同州はその趣旨に沿った施策を打ち出すと予想されているらしい。この規模の設備を利用することによって、電力コストが安いオフピークに発電された再生可能エネルギーからの電力を貯蔵し、電力コストが高くなるピーク時間帯に放電させることによって、送電を安定させると同時に全体のシステムコストを引き下げることができると結論づけている。州当局が電力事業に蓄電設備を設置することを義務づけすることになるだろう。
このレポートをまだ読んではいないが、日本でもこのような分析をする必要があるのではなかろうか。核燃料サイクルにコストをかけるよりも全体コストは小さくなる可能性もある。