効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

和歌山県の「企業の森」

電気新聞12月15日号に拠れば、和歌山県の「企業の森」事業が着実に拡がりを見せている。県内の荒廃した森林を民間企業・団体に無償で貸与することによって環境保全を進める仕組み。企業は社会環境貢献活動として参加するとともに、地域住民との交流も積極的に行う。03年3月のユニチカ労組の参加を川霧にして、参加企業・団体数が40を超えたという。
豊富な森林資源を持つ和歌山県が、手入れが不十分な山林を健全な姿に戻すために企業の協力を得るプロジェクトだが、環境意識の高さを社会に示したい企業の動向にうまく合ったのだろう。詳しい方式は分からないが、企業が参加しやすいシステムを組み込んであるはずだ。同じように森林資源の多い奈良ではどうしているのだろうか。奈良県森林・林業局森林整備課の話では、行政との協定調印、森林組合との契約まで行政が積極的にコーディネートするので参加しやすいと思うとのことだが、森林組合の負担にならないような動きができているか知りたいところだ。経済状況の悪化で参加を見送る動きも出てきたそうだが、企業に大きな負担になるのだろうか。
同じような活動が鳥取市にある。規模はこれほどではないようだが、森林整備が地元企業の手で着実に進んでいると聞く。鳥取を訪問する機会にいつか現場を見せて貰おうと思っている。
今日の奈良新聞に、苦境に立つ吉野林業を何とか盛り上げるために、杉材を丸棒にして組み立てられる家具を創作した山守さんが紹介されていた。吉野林業は500年の伝統を持ち、植林に始まって下草刈、枝打ち、間伐などの非常に長い時間をかけて木を育てる。ところが、収穫期に入った頃に原木価格の下落が厳しい状況になって、経営面で成り立たなくなっている。これに何か付加価値のあるものをということで、80年以上の品質の高い間伐材を丸棒加工糸、自分の好みに合わせて6角レンチ一つで自由に組み替えられるユニット家具を提案しているという。継続して売れる商品として育ってほしいものだ。
自宅のダイニングテーブルは、吉野杉の厚板をつきあわせ、杉の丸太4本で支えている自作のものだ。乾燥不足のソリで一度痛い目にあったが、製材してくださった方が、乾燥不足の責任は自分にあるとして板を無料で作り直してくれたお陰で、つきあわせにちょっと隙間があいた程度で済んでいて、満足している。自分で塗ったニスも3年になるが問題なく機能してくれている。このうようなものを少し大きなキットにしたら商品にならないかしら。