効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

奈良の木質バイオマス発電

今日の奈良新聞が報じているが,昨年4月に設立された「クリーンエナジー奈良」(大淀町)が3日、同町馬佐の工業団地内で、県内初の木質バイオマス発電施設「吉野発電所」の建設に向けて地鎮祭を行った。この施設は間伐材などを粉砕したチップを燃やし、水蒸気でタービン発電機を回して発電する汽力発電で、出力は6,500キロワットというからかなり規模の大きいものだ。ただ木質の場合このくらいの規模が最低かもしれない。総事業費は約38億円だそうだ。この事業は県内の森林組合や木材業界などと連携して、間伐や出材を促進することで、山林荒廃に歯止めをかけるのも一つの狙いだとされている。是非燃料である間伐材などの供給がコンスタントに確保されて、稼動を維持できるようになってほしい。岡山の銘建工業がこの分野では有名だが、ここは製材工場として燃料を完全に自家供給できる体制が中核になっている。そこへ周辺の山林からの間伐材などが上乗せされる形となっているから事業として成り立っているが,今回の奈良のケースでは、このような中核をまず作らないと事業的に成り立ちにくいだろう。固定価格買取制度の後押しがあるとは言え、あまり楽観的には考えられないような感じがする。しかし、奈良初のプロジェクトとして、是非とも補助金によらず事業性を出せるモデルを創り出してほしいものだ。