効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ウッドチップの価格上昇

ウッドチップやペレットを利用することが、発電や熱利用として拡がりつつあることを頼もしく思っていた。林業に産業としての復活を期待したのだ。だが、今日次のような報道に接した。「発電の燃料に使う木材の需要が拡大し、取引価格が上昇している。森林組合から加工業者への出荷価格は前年の2倍になる例が出ている。再生エネルギーとして、間伐材などの丸太を燃料に使う木質バイオマス発電が広がったためだ。」というもの。基本的に言えば価格上昇は望ましいものではあるが、従来の価格を前提としてバイオマス発電のFIT制度での価格設定が行われているために、バイオマス発電の事業性が失われないかという心配がある。記事には、「高知県森林組合連合会は発電用の丸太を1立方メートル8000円で販売する。島根県森林組合連合会は6500円でいずれも1年前の2倍近い。大分県森林組合三重県の連合会の販価は7000〜7500円で2年前の2倍程度となった。」とある。価格上昇は外国産の木材の輸入にシフトする可能性も否定できないが、いまの為替レートから見ればそれほど心配する必要はないだろう。だが、せっかくFITでの価格が維持されたのに必ずしも促進策にならない事態になっていることを心配する。