効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

コメントをいただいて感謝

12月2日に大和郡山市の庁舎高効率化プロジェクトについて述べたものに、同市の方から次のようなコメントをいただきました。
『ご指摘ありがとうございます。売却を予定している旧設備のうち、銅鉄型安定器のものと、インバータ式安定器のものがありますので、後者のみ売却し、前者はリサイクル(もしくは廃棄)にまわすべきかなと考えています。
現在の設置状況は110w2灯器で銅鉄型安定器のため、約240wを消費しますが、取替え後は40w×2灯器のインバーター型高出力型のため、約90wの消費となります。全庁舎での比較は取替え前は240w×268基=64,320wに対し取り替え後は90w×402基=36,180wになり28,140wの電力使用量削減となります。
加えて各器具にプルスイッチをつけることにより個別での点灯が可能となり、更衣スペースや書庫スペースなど常時点灯が不要な箇所を消灯することができます。さらに発熱量も抑制できるため冷房効率もUPし、数値化は困難ですが冷房時の電力使用を低減できるとおもわれます。』
まずこのブログを大和郡山市の方が読んでいただけたのに感激、そして前向きのご返事をいただけたのに感謝です。効率化の想定についても数字を示して説明していただき、具体的な理解もできました。
プルスイッチはよく行われる方策ですが、人間の判断に左右されるということと、横並びで義務づけられてしまい、消さない方が業務効率が上がるはずなのに消してしまうことがあります。ある地方の役場へ昼食時に行きましたら、昼休みには消灯するということで、市民が手続きに来ている部屋まで真っ暗でした。啓蒙の効果はあるかもしれませんが、市民にすれば本来の目的を果たすのに困ったかもしれませんし、窓口は開いていましたから、その担当者の業務効率は落ちたはずです。プルスイッチに加えて光センサーをテストしてみたらどうでしょうか。
冷房についてコメントは触れておられます。その通りですが、冷房装置自体の効率を調査する必要もあるでしょう。集中冷暖房であれば、多分水をビル全体に回しているはずです。その水の抵抗を抑える一種の界面活性剤を入れるだけで、水を回すポンプの消費電力が何割か落ちるケースもあります。庁舎の窓は一重ガラスでしょうから、赤外線を反射するフイルムを貼った部屋と貼らない部屋を作って、快適性比較をしてみるのも良いのではと思います。市民への啓蒙にもなります。また、8日に書いたように、ポンプの回転制御をやっているかどうかもチェックしてほしいなと思います。いま予算がなくても計画に入れることができるかもしれません。
高効率化には別にハイテクを使う必要はないことが多いのです。要はエネルギー担当者のやる気と勉強、特によそで効果が上がっていることを調べることで、お金をかけずに光熱費を抑えることが可能なことが結構多いのです。そこで必要なのは、我慢することをあまり美徳としないことだと思います。役所であれば、現在のサービスレベルやオフィス環境の水準を落とさずにエネルギー消費を下げるにはどうすれば良いかを議論してみることでしょう。
余計なことを述べたかもしれません。ご容赦ください。
このコメントを書いた方がおられる大和郡山市は、多分無理をせずにエネルギー消費を落とすのに成功されるだろうと思います。