効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

大和郡山市市庁舎の建設案

今日の奈良新聞が、大和郡山市が市庁舎の建て替えにかかるスケジュールや整備方針などを盛り込んだ市庁舎建設基本計画案を発表したと報じている。市庁舎は旧館が昭和32年、新館が52年の建築で、いずれも耐震性が不足し、老朽化が進んでいる。市庁舎は現地で建て替える方針で、平成30年度に設計を始め、1年7ヶ月の建設工事を経て、平成34年度から新庁舎供用を目指すということだ。
ここで設計段階からエネルギー消費をできるだけ抑える工夫を盛り込んで欲しいと願っている。複層ガラスを含めて建物の断熱性を完璧にし、可能ならば太陽光発電を取り付け、燃料電池自動車を利用するのならば、その電力で水素を発生させ高圧で貯蔵することも考えられる。エネルギー効率の高いLED照明などは当然だが、自然光の取り入れなども工夫して欲しい。災害に備えて蓄電池も設置すべきだろう。燃料電池も含めてコージェネレーションを設置するのは当然だ。換気のための空気取り入れ口での熱交換も必要だ。
それ以外に特に望みたいのは、空調用配管を設計段階で、熱媒体を循環させる配管をできるだけ短く、また直径を大きめのものにして、圧損が大きくならないように工夫するということだ。壁に沿って直角配管というのが通常だが、それでは、配管延長が長くなり直角部分での圧損が大きくなる。圧損を小さく出来れば、常時回っているポンプとそれを回すモーターは小さい能力のもので済む。配管は出来上がると変更するのは至難のことだから、設計段階でできるだけエネルギー損失が少なくなるように設計して欲しい。例えば、直角配管ではなく円弧状の配管にし、必要なら設備の取付場所も配管延長が短くなるようにして、配管は太めのものにするのだ。これは市の担当部局から指針として示さないと、従来通りの配管設計になる可能性が高い。太いパイプを使うコストは直径の2乗に比例して大きくなるが、その摩擦はほぼ直径の5乗に比例して下がるから、長期にわたるエネルギー消費の削減効果は大きくなるはずだ。