効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

東京電力も2万キロワット太陽光発電

関西電力に続いて東京電力も2万キロワットの太陽光発電設備を建設すると発表しました。川崎市の浮島、扇島の2地点で合計出力2万キロワットとなり、運転開始は2011年。川崎市が土地の一部を提供しています。川崎市が所有する浮島一期廃棄物埋め立て処分地約11ヘクタールに7千キロワット、東電が所有する扇島の23ヘクタールの土地に1万3千キロワットと、かなり広い土地を占有することになります。従来型の発電所であれば、ずっと小さな面積で済んだことでしょう。
いままでメガワットクラス(千キロワットクラス)太陽光発電設備が系統にどのような影響を及ぼすかの実証試験が政府資金で行われてきましたが、この必要はなかったような気がします。電力会社が自ら建設するときには問題がないというのも変です。日本の電力会社が急に自ら大規模太陽光発電に乗り出したのは、業界の地球温暖化対応としてもっとも一般市民に訴える力があるからでしょう。そして、再生可能エネルギーとしてはもっとも技術的な完成度が高く、系統から見ても問題点が少ないからではないでしょうか。また、この設備コストが従来型のものよりも高いとしても、電力会社の総投資額から見れば小さいものであり、PR効果を考慮するとおつりが来るだろうと思います。しかも電力需要の大きな所に位置しますから、送配電コストは大きく下がるはずです。それを勘定に入れた電力単価がどれほどになるかに興味があります。
このような規模の太陽光発電設備がこれからも次々に建設されるかといえば、広い未利用地が少ない日本の土地環境を考えると、すぐ限界に達するでしょう。いつもの繰り返しになりますが、それよりも新築住宅の屋根には太陽電池パネルを取り付けるのが建て主の得になるような制度を導入するほうが、数年の結果を見れば大きな成果が出ると思います。しかし、いま発表されている補助金制度を上回るものにしなければなりません。