効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

無料バス

昨夜遅かったですからもう少し寝ていたかったのですが、大学へ行かなくてはならないのでえいやっと寝床を離れて日常生活に戻りました。デンバーの会場ホテルでは、7時半から会議開始の8時半まで、軽い朝食が参加者に準備されています。参加者だけのフリーサービスですので、ID札を下げていれば自分の好きなものを選べます。その時に意見交換をしたりする良い機会ともなります。会議に出ていると殆ど歩きませんから、6時過ぎに起きて毎日違った道を20分ほど歩いていました。昼も参加者だけの食事、夜も同じくで、どうしても食べ過ぎになっていました。昨夜計量したら、2キロ体重が増えていました。これを元に戻すのには1週間以上かかりそうです。
ところで、デンバーのモールを走っている無料バスについてか書いたのに、コメントとして東京の丸の内を走る無料バスの紹介をいただきました。だいぶ前にこの無料バスが走り出したというのは知っていたのですが、テスト的なものだと思っていましたので、今も日常の足として運行されているのを教えていただいたのは有り難いことです。こんど東京へ行ったら是非試乗してみます。このバスは、小型のタービン(米国キャプストン社のもの)で発電し、それを鉛蓄電池に貯めておいて電気モーターを駆動するようになっています。動いたり止まったりするので電力の需要変動は大きいのですが、それを吸収するだけの蓄電池を設置して、タービンはほぼ一定出力をするように制御されているはずです。そのため、タービンからの排ガスも少なく、騒音を少なくするのも設計しやすいのだと理解しています。
http://www.hinomaru.co.jp/metrolink/marunouchi/
そして、上のURLにバスの説明に加えて協賛企業の名前も出ています。ほぼ丸の内界隈にあるオフィスの会社ですが、企業の社会貢献としても素晴らしいものです。多数製造されたバスではありませんから、価格も高かったでしょうし、15分間隔での運転コストも馬鹿にはならないでしょう。この経費を負担しているのですが、全体の年間経費などを教えて貰えれば、他の都市でも同様なサービスが生まれるかもしれません。キャプストン社のマイクロガスタービンは、このような自動車の原動機として使うことも考えて設計されていたのですが、実際にバスに設置された数はそれほど多くないかもしれません。Wikipediaで調べましたら、デンバーのバスはフォードのエンジンで圧縮天然ガスを燃料にしているようです。英語ですがモールの歴史も書いてあります。
http://en.wikipedia.org/wiki/16th_Street_Mall
デンバーで食事を一緒にした友人が、当初トラブルが多くて人気を失っていたキャプストンのマイクロガスタービンが、最近問題を克服してやっと会社の業績も安定してきたはずだと言っていました。開発された当初日本へも多数輸入されたのですが、故障しやすい部分があって信頼性に欠けたのと、部品を国内生産できる体制が作れなかったために価格が下がらず人気を失いました。基本的にはユニークな空気軸受けで潤滑油を使わないために、発電後の排気を食品の乾燥に使っているところも日本にあります。熱量が変動するバイオガスを燃料として使うのもタービンですからやりやすく、環境対応の側面から再度日本でも使われるようになるかもしれません。