効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

照明技術の大進歩

朝からIEAから入手した資料を見るためにPCと睨めっこをしていました。電力と再生可能エネルギーに関するデータをIEAのブックショップから購入したのですが、併せると千ページを軽く越えるものなのにびっくり。ほとんどが数字のデータなのですが、グラフなどで面白いものもあって、ついつい椅子に座りきりになってしまいました。そこで夕方に散歩がてらショッピングにでかけ、歩いて30分ほどのスーパーまで出かけました。途中の田んぼには稲穂が真っ直ぐに伸びています。これが頭を垂れるのも間もなくでしょう。
少し買いすぎて重くなったショッピングバッグをぶら下げて歩いていると、街灯が次々と点っていきます。いつの間にか全部が蛍光灯になっています。これがもう少しするとLEDに変わるかも知れません。LEDは放出する光の周波数を変えることができるために、人間には明るく見えるのに昆虫には明るく見えないような照明にすることができるそうです。街灯には沢山の昆虫が集まるのが従来でした。しかし、中には希少昆虫も誘い出されて死んでしまうこともあるので、そのような所ではこの昆虫が感じない光を出すLED照明に切り替えているという記事を読みました。値段は高いでしょうが、消費電力が小さい上にこのような芸当ができるのは素晴らしいことです。
今日の新聞に、LEDに続く新しい照明である有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)の消費電力を半分にしたという紹介がありました。東芝松下ディプレイテクノロジーが出光興産と共同開発したものです。消費電力が現在の液晶や有機ELの半分で寿命が1.5~2倍の6万時間、来年秋にも量産を開始して、携帯機器用ディスプレーに使うとのこと。一年が約8,760時間ですから、取り付けて点灯させ続けてもほとんど取り替えなく使えることになります。寿命といってもポンと切れるのではなく、明るさが半分になるまでということですから、まだ使えるかもしれません。
有機ELは面発光であるのが特徴で、これからの照明に新しい利用分野を生み出すでしょう。今回の発表は小型のものですが、この技術は、壁全体が光るような照明商品を作り出すことは確実です。量産化されるとLEDより安くなるかもしれません。電圧や電気の周波数などを変えることによって、一つの発光体の色や明るさが変えられるようにもできる可能性があります。高効率照明として蛍光灯が推奨されていますが、もう数年するとLEDと有機ELがその分野に進出するのではないでしょうか。技術進歩の早さに驚かされます。