効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

技術開発テンポ

技術開発が自分の思っていた以上に進んでいると感じさせられるニュースが相次いでいる。その一つは照明分野だ。蛍光灯からLEDに照明源が移行しつつあるが、LEDの価格低下はもの凄く早い。一般的にはまだ高いが、次第にデザインの制約もなくなりつつあって、一般家庭にも普及するのはこれから加速されるだろう。その背景には生産技術の開発もあるし、半導体であるLEDの輝度、色度が自然光に近くなる、放熱効率が上がって出力を上げられるようになったという基本的な技術開発もある。それに新しく有機ELによる面照明が実市場に現れてきた。東芝が、蛍光灯並みの消費電力で同等の明るさを実現した手のひらサイズの有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)照明を開発し、実用化のメドを付けたようだ。現在各社がサンプル出荷しているものなどに比べて半分以下の消費電力で済むという。まだまだ当分は話題提供に止まると思っていたのが、2014年には事業化するというから、こんなに早く商品化するとは驚きだ。これを壁に並べて貼り付ければ、これまでとは全く違った雰囲気の照明が可能だ。商品化の初期にはLEDと同様に高価格だろうが、ムーアの法則に従って価格下落は急激だろう。
もう一つ、マツダが乗用車用としては放棄したと思っていたロータリーエンジンを、電気自動車の蓄電池を補う車載小型発電機として開発したという。それも水素を燃料にするから、多分こらから進展すると予想される燃料電池自動車向けの水素供給ステーションから燃料補給することを考えているのだろう。これは技術屋の執念みたいなもので、ロータリーエンジンを世界で初めて商品化したが、効率が上がらなかったために市場が受け入れなかったのを、発想を変えて商品として命を保とうとするもののように感じた。すぐには商品化ということにはならないだろうが、技術開発速度を上げて世界市場に残るものに育ってほしいと思っている。