効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

冷却塔の電力4割削減

三菱樹脂はエネルギー消費を大きく削減した冷却塔を発売する。内部設計を見直して消費電力を従来より最大40%さくげんできるということです。これまで縦方向に二段構成だったものを三段にすることで、冷房設備から放熱のために回ってくる水の水滴と空気がより効率的に触れるようにして効率を高めています。価格は従来機種よりも3割高いとのことですが、電力の値段も上がりますし、電力消費が下がることでグリーン化を推進する事業者からは評価されるでしょう。
このようにちょっと見直すと効率が上がるものが結構あるようです。特に中小ビルや、中小企業の工場設備、空調設備には、ちょっと部分的な改良をするだけでエネルギー効率がぐっと上がるものは多いのです。たとえば、昔取り付けたままのポンプの効率を改めて見直して取り替える、ポンプ用のモーターの回転数を負荷に応じて可変にする、空気圧を使う工具などで、いままで高ければ良いとしていたのを、適正なものに気をつけて調整する、暖冷房用の冷媒配管の断熱材が古くなっているのを新しくする、白熱電球を電球型小型蛍光灯に代える、などいくらでもあります。
高効率機器への取替はよく言われますが、その機会にそれにつながっている周辺設備を見直すことによって、少しの投資は必要かもしれませんが、1年ほどで回収できるほど高い効率化を実現させるのはそれほど難しいことではありません。問題は中小企業にとってその資金を調達することが難しいケースがあるということです。米国では電力会社がその資金を無利子で貸し付け、電気料金と一緒に返済金を受け取るようにしているところもあります。効率が上がっているために、電気料金と返済額の合計が、改修前の電気料金よりも低くなるように返済期間を工夫することで、中小企業にとって極めて納得性のあるものになっているようです。