効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

太陽電池の変換効率とコスト

太陽エネルギーの何パーセントが電気に変わるかで、太陽電池セルのコストが変わる。シリコンを素材とするものは、変換効率が高いが製造コストが高いと言われる。色素増感型薄膜セルは変換効率は低いが製造コストが安いらしい。産総研ではこの異なった種類のものを自在に直接接合できる技術を開発したと報じられている。多接合太陽電池は、異なる波長の太陽光を吸収する太陽電池セルをつなぎ合わせ、変換効率を高めている。既存の多接合太陽電池では、結晶成長によって複数セルを一括形成する方法が主流となっている。今回開発した技術は、複数の太陽電池セルの接合界面にパラジウムナノ粒子を配列し、電気的、光学的にほぼ損失なく接合する。CIGS上にGaAs、ガリウムインジウムリン太陽電池を接合した3接合太陽電池は、変換効率24.2%を実現している。このような新技術の開発は世界で行われていて、総合した発電コストは年々低下することは確実だ。通常の電力料金が高いところでは、太陽電池からの電気の方が安くなるのが現実化しつつある。いま日本の電力会社は太陽光発電を中心に新規設備受け入れをしない方向に向かっているが,早急に系統設備の補強をして、できるだけ受け入れなければ、少し長い目で見ると発電用化石燃料の削減はできなくなる。国の政策として太陽光発電の系統への受け入れをどうするか指針を明確にする必要がある。メガソーラーでも自営線を使って自家消費することができる分野がないだろうか。おそらく規制が沢山あるだろうが。