効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

水冷媒の輻射冷房へのコメントをいただいて

今日は仕事で京都まででかけました。それも一番暑い2時過ぎに家を出ましたし、ネクタイなしとはいえ、スーツを着ていましたので暑かったです。祇園祭の日でしたので、京都はまだ人出が多かったですね。
15日の水冷媒の輻射冷房に2つコメントを戴きました。
暑い夏も冷え性の人にも優しい冷房を開発していただけたらうれしいです。と、天井輻射冷房は、上智大学の図書館にテーテンス事務所の設計で入れたのが早いです。押田勇雄先生がご存命の頃だと思うので、もう25年くらいまえのことと思います。井戸水をそのまま配管で回したのだったと思います。
オフィスで働く人全部が快適にというのが理想ですが、暑がり、寒がり、人によって快適の条件が違うので、一人一人の周りに見えないバリアーを作って、その空間だけ独立した空調ができるような技術が開発されないと無理でしょうね。しかし、衣服自体に温度と湿度の調整ができる機能があれば、部屋全体は平均的な、あるいは極端に言えば、換気のみをするようなものでも良いのかもしれません。外回りが多い係のグループが座る机の前に、個別に冷風が出るような工夫をしたオフィスを見たことがあります。暖房については、事務所にも床暖房が入るようになって、机の位置で温度分布を変えるようになる時代が近いのではないかと思っています。
上智大学の図書館が井戸水を天井に回して冷房しているとは知りませんでした。25年前ということですから、大学としても英断だったのではないでしょうか。井戸水は温度が低いといっても、20数度でしょう。湿度によっては結露が起こるでしょうから、どのように水を逃がしているのでしょうか。この冷房装置は水を回すポンプの電力だけですから、電気の空調機に比較するとエネルギー効率はすごく高いでしょう。どうしてこれが普及しないのでしょうか。急速に温度を下げることができないからでしょうか。図書館なら人の出入りも少ないし、多数の人が一時に入ることもないから調節がやりやすいから採用されたのでしょうか。このような施設は多いはずですが、一般的になっていないのが不思議です。
これから井戸水の温度の利用、あるいは、地下数メートルのところの安定した温度を利用した冷暖房が次第に取り入れられるでしょう。しかし、井戸水をそのまま回すという方式に施主がすぐに同意するかどうか、もっとハイテクでないと気に入らないかもしれません。西瓜を冷やすのに井戸水を使うと、冷蔵庫で冷やしたものよりも美味しいような気もしますが、井戸水冷房は近代的な電気冷房よりも快適かもしれません。機会があれば上智大学へ見に行こうかなと思っています。