この冬は雪害のニュースが多かったが、この雪をデータセンターの空調用に使おうとする試みがなされている。北海道は夏もそれほど暑くはならず、データセンターに必要な空調設備の負荷も小さいのだが、冬に降った雪を貯めておいて、冷房に使う空気を冷やしてやり,必要な電力を引き下げようとするもの。美唄市ではデータセンターの空調に雪を使う世界初の「ホワイトデータセンター」の事業化に向けた実証実験が進んでいると報じられている。敷地内に雪山を積み上げ、木の皮のチップをかけて保存するという。しかし、データセンターのコンピュータに使われている半導体の温度上昇限度が上がっていて、たしかグーグルは寒冷地に設置したデータセンターの中には外部からの空気導入だけで稼動しているものもあるという記事をみたことがある。冷やすというのではなく温度が半導体の限度基準を超えなければ良いのだから、通風機構を工夫して換気だけで問題ないシステムを開発したということだ。万一のために空調設備も必要かもしれないが、そのコストと、雪を一カ所に集める作業コストととの比較になるのかもしれない。