効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

驚くほどのエネルギー消費削減

盟友エイモリー・ロビンスは、工場のエネルギー消費はまだ多くの削減余地があると力説している。しかも、特別な技術によるのではなく、既存の技術の組むあわせで達成できるとする。それをコマツが実証しそうだ。 コマツは主力の小山工場(栃木県小山市)と大阪工場(大阪府枚方市)に合計200億円を投じ、消費電力量を5割以上削減すると報じられている。エネルギー消費削減によって固定費を引き下げて生産性も向上させるという。エンジンや油圧機器などの基幹部品を生産する小山工場では、従来より5割超の節電を目指す。特に照明や空調、送配電で節電を進める。18年度までに2つのエンジン生産施設の建屋を25億円かけて改装する。冷たい地下水を空調に活用するほか、地上2〜3メートルの高さまでだけを空調の対象とし、冷房用の電力量を減らす。建機用の大型ラジエーターを空調システムに転用して冷房効率を高める。照明には発光ダイオード(LED)や窓に断熱ガラスを導入する。この冷房設備については多分輻射空調を採用するのだろう。空気の温度を調整する空調方式では、天井の高い工場などの場合不必要なところまで温度調節をすることになるからだ。大阪工場では18年度までに100億円を投じて減速機の生産施設と熱処理施設を更新する。うち25億円を投じて熱処理施設には新型炉を投入、排熱を回収して暖房に活用する。排ガスを活用した発電も導入する。一発勝負ではなく、多面的なエネルギー効率化策の見本になるものだと思う。