効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

家庭用燃料電池を商品として販売

今日の日経新聞一面トップに、松下電器製の家庭用燃料電池が来年から販売されるようになるという記事が出ていました。内容を見て分かったのは、松下電器が商品として販売するということで、他のメーカーはまだ蚊帳の外にあるようです。しかも、面白いことに、この燃料電池を販売する事業者は、東京ガス東邦ガス西部ガスの3社だけで、この種の設備でもっとも販売力を持つ大阪ガスは入っていないのです。
同じ記事の中に、新日石が高効率の燃料電池を開発したとも出ていますが、付けたりみたいな記事です。燃料電池太陽光発電を組み合わせて、効率の高い住宅を提供するというもので、松下電器とは無関係です。
松下電器東京ガスと共同開発をいままでしてきました。そして、自社技術を組み込んだ商品開発に成功したと少し前に発表しています。発電効率を世界最高クラスにし、信頼性を大幅に高めているようです。今回の記事では、1kWクラスのもので100万円程度ということですが、本当にこの価格で提供できるとは信じられないところです。この商品販売には、現在の家庭用ガスエンジンコージェネであるエコウイルと同じような補助策が適用されるでしょうが、その内容はまだ決まっていないようですから、どれだけの数が販売できるか予想しにくいところがあります。
大阪ガスは、東芝三洋電機と家庭用固体高分子型燃料電池の共同開発をしてきました。そして三洋電機新日石にその事業を分割し、共同出資の新しい会社を作りました。実際には新日石が開発主体になるということです。東芝三洋電機は確かLPGを使うものを石油会社と開発していますから、新日石の発表も商品化を狙ったものかもしれません。しかし、松下電器の記事におつき合いさせられている風情なのは気の毒な感じがします。
大阪ガスがこれからどのような方向で燃料電池の商品化を進めるのか興味津々です。また、東京ガスと共同開発していた荏原バラードの商品化はどうなるのでしょうか。