効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

太陽電池とLED花盛り

今日の日経新聞の一面に昭和シェルが、シリコンを素材としてものではない無機化合物を使った太陽電池の製造能力を年産100万キロワットに増やすという記事が出ている。原発一基分に相当する規模の容量だ。どうも同社の正式プレス発表ではなく、日経の取材記事であるらしく、昭和シェル社はまだ未決定だと一応否定しているが、このような計画があることは確かだろう。色素増感型のものの製造に着手する企業も出てきている。太陽電池産業は花盛りだが、日本市場の拡大を見越してのことでは必ずしもないと考えられる。日本が太陽電池の設置を促進する具体策をまだ発表していないからだ。日本よりも海外市場の拡大が急速であるため、輸出にほとんどが回るのではないだろうか。
一方最近の新聞に、企業が照明にLEDを採用したという記事が出ない日はないくらいだ。LEDは照明用としてはまだ未完成商品だと理解しているのにこのような活況となっているのは、LEDが高効率、高寿命だという社会の理解が深まったからだろう。ところが、従来の電球に取って代わる照明にしようとすると、値段の割にはそれほど高効率ではなく、まだ蛍光灯の方が良い場合もあるようだ。ただ蛍光灯には使用済みの段階で管球の中に残る水銀の処理が問題となるためにLEDを採用するというケースもあるのだろう。
LEDは基本的には点光源であるために、人間の目に優しいかどうかまだ分からない。海外の文献を読んでいると、家庭段階にまで普及するような商品になるにはまだ数年かかると述べているものもある。
ともあれ、地球温暖化の兆候を誰もが身近に感じるようになって、温暖化防止に向けてコストをかけてでも行動していますという企業標識としてLEDが使われているのだろう。