効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

石油、ガス事業者にRPS適用

電力事業者は、販売する電力の一定割合を再生可能エネルギー起源の電力にする義務を政府によって課されている。7月に開催される洞爺湖サミットを目前に控えて、24日に開催された総合資源エネルギー調査会の新エネルギー部会は「新エネルギーモデル国家の構築に向けて」と題する緊急提言の中で、熱についても、石油、ガス事業者に対して、バイオマスや水素、太陽熱などの導入を促す法制度の検討を提言したようだ。日本の最終エネルギー消費の60%程度を占めている石油や天然ガス分野でも新エネルギーの割合を増す必要があるとしたものだ。電力業界が自分たちだけがRPS義務を課されているのを不満としているのに対応したものでもあるようだ。しかし、どうも泥縄のような気がしてならない。
グリーン熱証書の導入について感想を述べたときに、その定義の難しさを懸念したが、同じことが再生可能エネルギー源導入義務を石油、ガス業界に課するに付いても言える。バイオガソリンの導入、下水汚泥や畜産糞尿などを使ったバイオメタンガスを導入するとしても、これが熱に利用されるとは製造された段階で決まっているわけではない。発電に利用されることも考えられるのだから、これも熱換算して義務の一部に参入するのだろうか。また、ガス・石油を使った給湯器などに太陽熱を利用するシステムを付加したとき、そこから発生する熱量をどのようにして計測するのだろうか。その計測システムだけでも全体のコストを押し上げることになる。電気の場合には、発電量、消費量は正確に計量できるし、その方式も確立されている。今回の提言は、一つの方向を示したものとしては評価できるが、石油、ガス業界単独で対応できるものではないために、無用の混乱を招く可能性もある。電気と熱を二重計量することも十分考えられる。具体的な方策を示すまでには時間がかかり、拙速で作った政策の見本のようになるのではないか。海外でこのような熱に関するRPSがあるというのを聞いたことがないだけに、新エネルギー部会は疑問を生まない具体案を示す責任があるだろう。