世界歴史都市会議が2010年に奈良市で開催されることが決まったようだ。
トルコのコンヤ市で開かれた世界歴史都市連盟の理事会で全会一致の承認を得ている。藤原 昭奈良市長が自らこの会議に出席してプレゼンテーションも行って誘致活動をしたようで、平城遷都1300年記念行事のある年にこの会議が奈良市で開催されるということは、市民としても喜ぶべきことだろう。
世界歴史都市連盟の会員都市は59カ国71都市だそうだ。日本での会議開催は昭和62年の第一回と平成6年の第4回で、会場はいずれも京都市となっている。奈良市は平成9年に加盟しているから、会場を京都と争ったわけではないことが分かった。そして、この連盟の会長が、門川大作京都市長だから、京都市がこの連盟結成の中核だったのかもしれない。しかし、奈良市の加盟が遅れたのは、奈良市がそれほど熱意を持っていなかったのか、それとも何かの阻害要因があったのだろうか。一国一都市のメンバーが中心になっているのを見ると、それほどの影響力がないのかもしれない。
ともあれ、一度に多くの国の都市代表が奈良を訪れてくれることはプラスだろう。奈良を訪問する観光客が少し増えているそうだが、宿泊客が増えないのが悩ましいところだ。ホテルを誘致しても景観とのからみで制約条件も多い。昔は学校の修学旅行の泊まりが多かったそうだが、大部屋での宿泊に馴染めない生徒も多くなって、昔スタイルの旅館の経営も難しいだろう。何か奈良独自の宿泊スタイルを生みだして、海外からの観光客ももっと取り込めないかしら。民宿風のところが海外からの若者には人気があるそうだから。