効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

インセンティブ

日経新聞の4月11日号が報じているものだが、神奈川県の自治体で、自然エネルギーを対象にした助成金を用意するところが増えている。加えて燃料電池(FC)設置への補助金を出すところもある。横浜市横須賀市茅ヶ崎市が家庭用燃料電池や家庭用コージェネレーションへの補助制度を導入するが、横浜市は、一台当たり一律75,000円で500件分、横須賀市は上限10万円で5件分の予算。厚木市さいたま市に次ぐ2番目となる家庭用蓄電池の補助金を始めている。一件当たり5万円。まず当面30件を対象都市、需要が多ければ枠を拡大するようだ。このような電源を取り付けようとする人たちは、おそらく停電したときには、これに頼りたいとするだろう。価格に対して補助額は必ずしも大きいとは言えないが、これらの市の姿勢の表明としては高く評価したい。茅ヶ崎市太陽熱温水器の助成も行う。一律5万円だが、太陽熱温水器の値段との相対で見れば促進力を発揮するかもしれない。太陽がシンボルとなる海水浴場のイメージアップにもつなげる意図があるらしい。秦野市はこれまでもまきストーブの設置費用の3分の一を補助してきたが、今年度から1件あたりの上限を3万円から10万円に引き上げるという。秦野市は「市の半分以上が森林で、地域の特性を生かせる」としている。
神奈川県でこのような補助が拡大しているのは、知事の基本的な姿勢も影響しているのではないかと思う。これら自治体には財政的な余裕もあるのかもしれないが、他の県でも同様の補助策が拡大すれば、太陽熱温水器、薪ストーブなどにも国が助成策を考え始めるかもしれない。薪ストーブについては、森林で覆われている奈良県で是非助成を勧めてほしいと思う。イニシャルコストが結構高いし、燃料の補給にも課題があるから、薪なり木質ペレットの生産、流通の助成でも有効に機能すると思う。奈良県知事は産業誘致に熱心だが、産業育成も環境を考えた分野に行ってほしいものだ。