効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

岩手・宮城内陸地震

この大地震で命を落とされた皆さんのご冥福を祈ります。また、重傷を負われた方が元の健康を取り戻されますように。
山が大きく崩れている映像を見て息を呑んだ。最初は新しく露出した地肌だとは思えなかった。しかし、道路が落ち込んでいるのを見て、山が破断して落ち込んだのだと分かって、自然の力について我々は何も知らないのだということを実感した。そして同時に、この地域にある原子力発電所の被害はなかったかと思ったが、昨日には報道がなく、今日の日経新聞では社会面に小さく、福島第二原発29リットルの水漏れの他は異常がなかったとだけ報じられている。
記事には出ていないが、水漏れがあったということは、東京電力の福島第一、第二両方とも一時的にしろ運転を停止したのではなかったか。もしこの地震が真夏の昼に起きていたら、東京電力管内でピーク対応に問題が出て停電が起きていたかもしれない。もし何か機器に問題が起きていたとすると、東京地区はこの夏に電力危機が発生していたかもしれない。安全確認には通常の火力発電所と違って時間がかかるため、夏のピーク時期に運転開始できない可能性が高いからだ。
地殻の移動の圧力で盛り上がってできた日本列島には地震源が無数にあり、それを全て把握できているわけではない。今回の地震もいままで認識されていなかった断層が原因になっているようだ。新潟・刈羽原発はまだ当分止まったままだろう。いかに強固な構造体の上に設置しても、極めて微妙な稼働をしている原子力発電所が大きな振動で揺すぶられれば、中核構造体に被害が起きる可能性は高い。日本のような地殻構造の上に原発を建設すること自体、技術に対する過信、いわば人間のおごりと言えるのではないか。いま原発なしに炭酸ガス排出量の抑制はできないされるが、原発なしに対応できる手法を長期的に開発しなければ、臍をかむ事態が起こるような気がする。