効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

郵便と電気自動車

今朝の日経新聞には驚いた。郵便事業会社が2万2千台の保有全車両を今年度から順次電気自動車に取り替えると報じられたからだ。環境問題への対応もあるが、ガソリン価格の急上昇によって、長期的には引きあうと判断したのだろう。全国の主な郵便局に電気自動車用の急速充電装置を設置する方針で、一般の利用者も使えるようにするとのこと。
更新の時期を迎えた自動車から順次切り替えてゆき、8年程度で完了するという。確かに郵便配送車の走行距離は長くない。また、必ずそれが所属する局に戻るのだから、蓄電残量に気をつけさえすれば途中で立ち往生と言うこともないだろう。万一そういうことがあっても、応急充電車があれば済むはずだ。ガソリン車に比べてCO2の排出量を7割程度削減でき、ハイブリッド車よりも環境への負荷が少ないと見ているらしい。電気自動車はガソリン車に比べて一台当たり100万円以上のコスト負担になるというが、郵便会社の払うガソリン代年間100億円以上を、年間数十億円切り詰めることができるそうだ。安い夜間電力を使うからだ。
現在複数の自動車メーカーに郵便の集配に適して軽貨物電気自動車の開発を求めているそうだが、うまく開発されれば市場は大きく広がることは間違いない。
電気の利用を効率よくするには、車輪に電気モーターを直接取り付けた形式のものが良いはずだ。ハイブリッド車ももともとガソリンエンジンの回転をシャフトで車輪に伝えるのでロスが大きい。その点電気モーター直結で回せば、効率は高いしその場で方向転換するような運転もできるようになるはずだ。どのようなものができるか実に楽しみだ。この勇気ある決断を高く評価したい。世界に誇れる経営戦略ではないだろうか。これに応えて、自動車メーカーだけでなく蓄電池メーカーも、効率を上げ価格を下げることのできる電池素材を開発してほしい。