効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

電気自動車

三菱自動車が電気自動車「i-MiEV」を7月下旬から発売すると発表している。税込み車両価格は459万9千円。政府の購入補助金が139万円をあるから、実質320万円。大人4人が乗れて、一回の充電で160kmできるというから、実用的に使えるだろう。しかし、夏にクーラーを入れっぱなしにすると少しやばいかもしれない。(クーラーは標準仕様になっているのかしら。)高性能リチウムイオン電池を使うが、国産量産車では初めてのはず。2009年度に1400台の販売を目指しているが、個人で購入するケースは少ないだろう。電力会社、郵便会社などがかなりの数を予定しているはずだ。自治体も政府の奨励策もあいまって、購入することは間違いない。神奈川県など一部自治体では独自の購入補助制度を設けていて、実質200万円台で購入できるところもあるということだが、台の幅が大きいから、個人が全国で何人買うだろうか。夜間電力で充電すれば1キロメートルあたり1円で済むのも魅力的だが、もし昼に充電せざるを得なくなるとその3倍くらいになるはず。充電には100ボルトで8時間ほどかかるはずだから、夜は車を走らせないようにすることが肝要だ。
富士重工業も電気自動車の「プラグインステラ」を発表している。09年度の販売は170台というから、数は少ない。しかし、同年度に競合商品が出るのは望ましいことだ。この価格は472万5千円。三菱より少し高いが大きな差ではない。
両社の電気自動車の基本は軽自動車だから、この価格の高さはほぼリチウムイオン電池のせいだと考えられる。電気自動車はハイブリッド自動車と違って、動くために制御するのは電気モーターだけで、従来のエンジンのような複雑な部品が絡み合ったものとは全く違う。低速でのトルクも大きいから、停止状態からの加速はスポーツカー的になるかもしれない。音もなくびゅっと飛び出すのではないだろうか。電気自動車の将来マーケットが大きくなるのが間違いないとすると、この電池のリサイクルが大きな課題となるはずだ。まだどの電池メーカーもリサイクルについて具体的な計画を発表していないが、そろそろ話題となるに違いない。それはともかく、電池に起因する発火事故だけは起きないように願うところだ。