効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

木質バイオマス

今朝は早く起きてまた鳥取へ日帰りで出かけた。今回は鳥取県鳥取の環境市民グループが開催した自然エネルギー展で話しをするように頼まれてのことだ。話しをしたのは、鳥取ガスの展示場サルーテの中に移築された古民家の中で、40人ほどで一杯になった聴衆に対してのものだった。その評価はどうだったか分からないが、厳しい質問を出した女性が、料理を保温する手作りのミニマントを下さったから、悪くはなかったのだろう。それとは別に、話しをする前に見て回ったその展示が面白かった。
自然エネルギーと言うことで、太陽光発電、太陽熱利用、ミニ風力発電などもあったが、かなり木質バイオマス利用の比重が高かった。鳥取県の特質だろう。
軽自動車に昔の木炭社形式でガスを作り走らせるという実モデルが展示してあった。説明を聞いたが、最初に火を付けて空気が少ない炉内で薪を蒸し焼きにしてガスを発生させ、一酸化炭素と水素の混合ガスで軽自動車のエンジンを回している。気化器は一つで、急加速や坂道ではガソリンも併用するとのことだったが、ガスの熱量を考えると、常にガソリンと混合して使っているのではないかと思った。薪や木質ペレットを使うストーブも展示され実演していた。雨上がりでそれほど気温は高くなかったが、ストーブに近づくとかなり熱いから、大きな部屋に使わないとこちらが蒸し上がりそうだ。余熱で料理したピザなども戴いたが、排気もとらないといけないから、リフォームに際しての注文が中心だそうだ。50万とか100万円単位のお金になるが、炎を見ることができるのは気持ちよいものだ。
他に、温度差を利用して発電するスターリングエンジンの原理を模型で示すものもあった。バイオマスを燃やした熱源を利用する形にすれば、良質の燃料でなくてもうまく利用できるはずだ。そこで議論していて、このエンジンシステムがコージェネレーションに分類されないと知って驚いた。たとえば、薪のボイラーで給湯し、その熱で発電すれば、その発電効率燃料電池みたいに高くなくてもコージェネレーションであることに変わりはないはずだ。従来型エンジンやタービンを利用したものがコージェネと定義されているらしいが、この定義は海外には通用しない。定義を見直さなければ、公的な開発支援が難しくなる可能性がある。