効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

資源のない国

人間以外には資源がないとよく言われたのが日本だ。しかし、その貴重な資源が活躍して世界を相手に優れた商品を輸出して外貨を獲得し、それで必要なエネルギー資源や鉱物資源を確保してきた。いわば、金さえあれば必要な資源を確保することができたのだった。ところがどうもそのようにはこれから行きそうにない。希少資源の輸出を中国が規制し始めたし、石油、石炭、天然ガス、ウランといったエネルギー資源も、ニッケルやコバルト、リチウムや白金といういろいろな商工業製品を製造するのに不可欠なものの資源も、お金だけでは確保が難しくなっている。
最近報じられたように、住友金属がニッケル鉱山の権益をソロモン諸島で確保して世界市場でのシェアを上げたように、資源確保のために海外進出を拡大しなければならないだろう。その国家戦略ともいうべきものが、アフリカに対するODAを倍増するという方針だと思う。アフリカには未発見、未利用の資源が沢山眠っているはずだ。これを念頭に置いた外交政策が海外諸国の手で取られている。目立つのは中国の進出だ。いままで日本のODAは縮小を続けてきた。ODAが資源確保の手段としてあからさまに扱われるのは問題だが、アフリカ諸国からもっとも遠い国としては、このような形で友好関係を結んでおかなければ、国内での工業分野はすべて資源の制約を強く受けて競争力を失うことになりかねない。外務省はよくアフリカ向けのODA算額を増やす決断をしたものだ。他の途上国向けODAも、考慮すべきファクターの中に資源を入れておくべきだろう。
しかし、日本に資源がないというのはどこまで本当だろうか。昔は銀を輸出していた。金も東北に出ていた。火山が多いと言うことは、地下資源が地上にあがってくる道があるということだ。日本の近海にはマンガンが堆積しているところがあると聞いたこともある。もう一度資源探索をしてみると、意外なところに意外なものがあるかもしれない。自然破壊を起こさないように注意しないといけないが。