効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

日産リーフ

日産自動車が、大阪府大阪市に対し電気自動車「リーフ」を無償で提供し、節電対策に協力するということだ。リーフとニチコンが開発した電力制御装置をセットで、府や市の官公庁施設に50台、大阪府内で希望する個人や企業、介護指定事業者に200台それぞれ提供するという。実に巧妙なマーケティング手法だと思う。いまのような電力需給逼迫がなければ、日産は短期間でリーフを市場に導入することは難しかっただろう。しかし、今の状況では、歓迎こそすれ反対はないはず。取付先を見つけるのもあまり苦労しなくて済む。申し込みは殺到するのではないか。そして、夜間、電力をリーフの駆動用リチウムイオンバッテリーにため、電力消費が高まりやすい昼間に住宅やオフィスの電源に生かすように支援し、節電に協力するといっているが、協力には違いないものの、電気自動車の蓄電池から建物に電力を供給する実証試験を短期間ですることができるということになる。無償提供は2013年3月までで、車両登録や保険関連の経費は利用者負担にすることになっていて、来年になると車両と充電器の購入か返却かの選択になるのだろう。中古価格として提供すれば、購入する自治体や企業、個人は多いだろう。社会からは好意的に見られるし、ある地域に多数の電気自動車が走り始めることになるから、日産としてはコストをかけずにマーケティングできる。