効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

太陽光発電パネルの中古市場

40年続いている異分野交流会MD会(Mutual Development)の初会合。メンバーが一人一人今年の抱負を語る。そのため帰宅が遅くなってしまった。明日の上京があるので、睡眠時間を削ることになるだろう。
ネクスエナジー・アンド・リソース社(長野県駒ケ野市)が20年前の中古太陽光発電パネルを再生・販売するビジネスを開始すると発表した。住宅100軒分に相当する300キロワットの中古太陽光パネルを調達し、性能を評価した上で1年保証を付けて10日から販売するそうだ。
20年前のというのが面白い。シリコン系太陽電池の素子はもっと長い寿命があり、セル自体としては永久だという人もある。ただ、フレームや架台、それにパワーコンディショナー(インバーター)の寿命がそれくらいかもしれない。ここで出た20年という数字はおそらく、太陽電池が取り付けられている家屋の寿命がきて改築なり新築される年数だろうと推察する。家の取り壊しをする時に太陽電池パネルだけ稼動状態で取り外すことを考える施主は少ないだろう。引き倒される屋根の一部として廃棄物処理されることになってしまう。しかし、素子を造るのには大量のエネルギーが使われているし、素子としてはまだ十分使える性能を持っているのだから再利用を考えない手はない。
同社の検証では、引き取った素子のほぼ全量が再利用可能だったそうだ。パネルの大半は新品時の公称発電性能の90%を維持し、主要メーカーの新品時保証値である81%をも上回っているという。販売価格は48ワットのモジュール1枚で9,800円を予定しているらしいが、3キロワットで約62万円。これにフレーム、架台、インバーターを付けて100万円以下になるのだろうか。だとすれば魅力的な値段になる。同社によると、2011年には5千件という大量の中古パネルの発生が見込まれるとしており、市場としては十分なものとなるだろう。回収されずに廃棄される太陽光発電設備が出ないような制度的対応も必要であるとも思う。同社のホームページは http://www.nextenergy.jp/