効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ハイチを襲ったハリケーンと太陽光発電

ハリケーン、イルマがハイチを襲った。中心は少し外れたようだが、島では大きな被害が出たようだ。ここに小さな電力会社があり、3つのユニットで構成される200kWの太陽光発電によるマイクログリッドで、8,000人に電気を供給している。ハリケーンの強風に備えた対応をしたが、効果的だったのは、太陽光発電のパネルを全部外したことだったという。パネル自体は風速に耐えられる設計になっていたが、同社は飛来物でパネルが損傷される可能性があると考えて、架台からパネルを取り外すことを決心して、ハリケーン襲来の72時間前から取り外し作業を始め、4時間でその工事が終了したということだ。そのお陰で、風が収まってからすぐにパネルを再装着できたので、切れた電線の復旧が済むとすぐに送電できたという。送配電系統の被害が少なかったのも幸いしているが、この取り外しという決断がなければ、パネルの損傷で停電の長期化は避けられなかっただろう。日本でも台風銀座にある風力発電の中に、台風が来たらポール全体を倒すようになっているものもあるが、太陽光発電ではそのようなことを聞いたことがない。ハイチの経験は日本でも参考になるのではないかと思えた。