効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

LNG調達

前に気がかりだと書いたことのある日本のLNG調達に難しさが実際に出てきた。インドネシアが2010年以降の輸出契約について、現行の年間1200万トンから200〜300万トンに削減するとし、それを日本は受け入れざるを得なくなっている。いま輸入している量は1500万トンでインドネシアからのLNG輸入量は全体の2割以上を占めており、電力・ガス業界にとっては将来の量的確保に黄信号がともったことになる。
産出量が減ったということと、国内向けを優先するということだが、これだけ急激に減らす分がすぐに国内で消費されるようなるとは思えない。いずれ米国や中国に振り向けられるのではないか思える。価格面でも原油価格の高騰もあって強気だというが、おそらく日本より有利な価格提示をした国があるのではないか。日本とは距離が近いインドネシアは、日本との間に長いLNG取引関係があり、中東のような政情不安がない輸入先として受け取られてきた。しかし、長期契約が更改する時期が来たいま、環境負荷が石油に比べて小さい天然ガスへの需要が世界的に高まっている中で売り手市場になったのをうまく利用していることは確かだ。
独自のエネルギー源を持たない日本は、量の確保を優先せざるを得ないが、すぐ隣に中国という膨大なエネルギーを輸入し始めた中国と、国内天然ガスの開発が頭打ちになった米国が世界に触手を伸ばしているし、韓国もLNGの確保に必死になっている。アジアにはLNGの輸入を考えている国は他にも登場しそうだ。自前のエネルギー確保のために、エネルギーミックスの一つとして再生可能エネルギーの利用をもっと真剣に考えなくてはなるまい。