効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

中国はエネルギー消費効率化に本気か

25日の日経新聞朝刊に、北京情報として中国政府は地方政府の省エネ対策が合格点に達しない場合、地方幹部を解任する審査規定をまとめたと報じられていた。地方政府が毎年度、省エネに関する数値目標を提出し、どこまで実現できたかなどを100点満点で評価するという。経済成長や民生問題で成果を上げても、省エネ対策で「落第」すれば解任されるというから厳しい。来年1月から実施するという。
姿勢表明としては意味があるだろうが、これを実効ある施策にするのは至難のことであるように思える。まず数値目標といっても何を対象に基準を設けるかの設定が難しい。また、中国のようにいろいろな気候帯を網羅していていて、かつ生活文化自体が大きく異なっている国では、エネルギーの使い方自体に地方格差が大きいからだ。比較するなら同じ分野を同じ観点で測定しないといけないが、その標準作業がなされないままに来年から実施などできるはずがない。あるとすれば恣意的な評価をして見せしめをするだけで、その生け贄になる地方幹部にとってはいい面の皮だろう。
しかし、このような意思表明を政府がせざるを得ない状況に中国が置かれていると考えることもできる。地球温暖化の抑制責任を認めざるを得なくなっていることは確かだ。その苦しい立場を日本が何かの形で助けることができれば、日中関係に良い影響をもたらすことは確かだろう。