効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

リンナイとスターリングエンジン

名古屋にあるス機器メーカーであるリンナイは、2005年からオランダのエナテック社、米国のインフィニア社と発電能力1kWのフリーピストン式スターリングエンジンの開発を進めてきていたが、このほど、このエンジンを組み込んだ家庭用給湯暖房機の開発、製品化をエナテック、イタリアのMTS社、ドイツのBBT社と提携して行うことになったと発表している。そして、2008年から2010年まで、欧州全域にわたって、このコージェネレーションシステムを1,000台以上設置して市場モニター試験を行う計画だという。この台数は、フィールドテストとしてはこれまでで世界最大のものらしい。
シリンダーの中にある気体を加熱・冷却させることによってピストンを動かすスターリングエンジンは、燃料がシリンダーの中で爆発燃焼する内燃エンジンとは違って、シリンダーの外から燃料を燃やして加熱する外燃エンジンであるため、天然ガスを燃料にした場合には、排気ガスがクリーンで環境汚染度が小さく、しかも爆発音がないので騒音源にならない。給湯ボイラーに取り付けると、ボイラーが発電機になるということになる。技術自体は19世紀の技術だが、やっと実用化に至ったということか。
リンナイは2011年から量産に入り、自らは日本、北米、韓国、中国向けのシステムを開発し、BBTとMTSは欧州市場向けのシステムを開発して販売する計画だという。
このスターリングエンジンによる給湯システムについて、日本のガス事業はどのような反応をしているのか興味があるところだ。もし、耐久性のあるものが開発されたとすると、燃料電池と同じように、政府としても普及に関して支援体制をとってしかるべきだと思える。日本でのフィールドテストはやらないのかしら。調べてみよう。