効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国国防省のエネルギー利用30%高効率化の方針

NEDO新エネルギー・産業技術総合開発機構)から毎日送られてくる情報の中に、海外の動向を教えてくれるものがある。その中に、地球温暖化防止に積極的でないと思われている米国の国防省(DOE)が、米国全域のDOE施設でエネルギー消費量を30%削減することを目指す取り組みを始めたというものがあった。連邦政府は米国最大のエネルギー消費者であり、DOEは軍事施設を除く全ての連邦機関の中で2番目に多くのエネルギーを消費しているそうだ。
この方針は、2005年エネルギー政策法が定めるエネルギー効率目標と、2007年1月にブッシュ大統領が発表した大統領命令13423号の目標(これは大統領令で各省庁のトップに義務付けられている)以上の結果を出そうとするものであるとのこと。中身は次のようになっている。
DOEは、

  • 全施設でエネルギー消費量を30%削減するために実行可能な計画を2008年までに策定する。
  • 全施設で安全なオンサイト型の太陽光発電バイオマス発電などを導入する。また安価な再生可能電力を最大限購入する。
  • 代替燃料自動車に使用する燃料の全てをクリーンな代替燃料にする。
  • 水の使用に関する基準を設け、使用状況を監視する。また、最低16%の節水を行う計画を2008年までに開始する。
  • 施設の新築、大規模な改修、既存建造物の15%を対象として「エネルギー効率の良い持続可能な建造物にかかわる指針」を導入し、最終的にはグリーンビルディングの指標であるLEEDのゴールド認定(シルバー、ゴールド、プラチナの3段階がある)または同等の認定を取得することを目指す。
  • 環境管理システムを使ってこのような活動が確実に実施されるよう支援する枠組みを準備する。

このような計画を実効あるものにするための予算も準備されているようで、本腰を入れて取り組みがなされるような印象である。
日本の官庁組織に、このように具体的な数字をあげた環境対応策を出しているところがあるのだろうか。どうも精神的なスローガンだけに終わっていて、数字に換算できる目標を見た記憶がないのだが、