効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国の天然ガス輸出

米国のオバマ大統領が,最近中米のメキシコとコスタリカを訪問したときに、米国は中米に天然ガスを輸出することによって、中米のエネルギー逼迫状況解消に貢献したいという意向を表明したということだ。DOEは、現在米国と自由貿易協定を結んでいない20余の国から出されている輸出許可申請について具体的な検討を進めているということだが、オバマ大統領の具体的な言及によって、輸出許可が出される可能性が非常に大きくなったようだ。シェールガス革命によって天然ガス産出量が大きく伸びた米国は、これを中米に輸出することで政治経済的な関係を有利に運ぼうとしていることは確かだ。
この輸出許可の動向によっては、日本に向けてのLNG輸出が早期に認可される可能性も高い。輸出は天然ガスの価格を上げる効果を持つために、米国の化学産業が強く反対し、環境保護グループは天然ガス利用によって地球温暖化が進むとして懸念を表明している。しかし、石炭の消費が拡大するよりも天然ガス消費から来る二酸化炭素排出量の排出は遙かに少ないから、エネルギー消費としては相対的に望ましいことだとも言える。日本に対する輸出許可が出るのか、出るとすればいつ頃になりそうか、注目したい。