効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ハワイのRPS

RPS(Renewable Portfolio Standard)というのは、米国の多くの州で実施されている制度で、何年までに再生可能エネルギーの比率を何パーセントにするという目標を設定し、その達成に向けて大手の民間電力事業者に再生可能エネルギーの導入を義務づけるもの。カリフォルニアやニューヨーク州が大きな比率の早期達成を目指している。これについてハワイが、2045年までに再生可能エネルギーを100%にするという目標を出しているが、これはハワイ州議会が2015年に議決した法律によるものとなっている。ハワイ州の再エネ電力比率は2015年末に23%となり、現在、約25%になったという。2045年の100%目標に対して、ちょうど4分の1まで達している。
バラク・オバマ大統領がすぐにTwitterで紹介するなど賞賛される一方で、実現性に関して懐疑的な見方も多いという。しかし、太陽光発電の普及が進み、蓄電池と組み合わせると、通常の電力料金より安くなることが多くなっているところを見ると、それほど悲観的でもなかろう。ハワイでは、電力事業者は料金を引き下げなければ、太陽光発電と蓄電池を使って独自の発電をするとする消費者の動向を無視することはできない。そのため、送電系統を太陽光発電風力発電が連系しやすいように改善するとともに、火力発電所の燃料をバイオマスに切り替えるなどの対応をするだろう。揚水発電が利用できる島もあるようだから、再生可能エネルギー導入のモデルになるかも知れない。