効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

包装削減−日本の例

昨日英国でグリーンパッケージがどのように行われているかの事例を紹介したが、日本でもいろいろな所で実施されている。例えば、書籍を購入したときに、昔なら全部の本にカバーをかけるのが当たり前になっていたが、いまでは、カバーをかけますかとたずねてくれるようになっていて、自分の場合不要ですというのが通常である。これで紙の消費量はかなり少なくなるだろう。百貨店でも包装されている商品に、もう一つ百貨店のロゴが入った包装をするのが当たり前で、その包み方を新入社員は厳しく練習させられていたのだが、最近では袋に入れるのが普通になっているようだ。ただ、見事に包んでくれる技術が失われるのはちょっと残念な気もするが。
新聞記事に、東急百貨店が推進している簡易包装の推進が紹介されていた。学校の制服を納入するのに生徒のサイズごとに紙箱へ入れる際に、上着、シャツ、ズボン、スカートとそれぞれ個別に間違えないように入れなくてはならない。従来はこの箱に一人分を収めた後で個々に一つ一つ包装していたのだ。この作業を簡素にするために箱を引き出し式にして、表面に包装紙柄を印刷したそうだ。もともと業務改善の意味合いで始められたのだが、これが「エコ包装」として注目されるようになったという(8月31日日経産業新聞)。
日本百貨店協会では、紙製容器包装の売上高あたりの使用量を2010年に00年と比べて25%減らす目標を打ち出しているという。これも消費者が抵抗なく受け入れるようなアイデアを織り込まないとなかなか目標達成は難しいだろう。しかし、百貨店の包装紙はブランドイメージの刷り込み手段ともなっているとはいえ、包装紙を使わないことがブランドイメージを上げるようなマーケティングが行われれば、消費者がそちらを選ぶことも考えられる。昔はこのような包装紙を再利用するために押入れに保存していたものだが、そのようなもったいない意識もなくなっている今、押し付けではなく包装に使われる紙やプラスチックの量を減らす巧妙なアイデアが出れば、新しいビジネス領域になるのかもしれない。