効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

太陽エネルギー十種競技

今年10月の3日から22日まで、ワシントンDCのナショナル・モールで、ソーラー・デカトロン(太陽十種競技)が行われる。これは、太陽エネルギーだけを利用して、800平方フィート(74平方メートル)の大きさの実際に住むための家を建て、その性能、エネルギー効率、快適さ、先進性、創造性などを世界の大学から集まった20チームが競うものだ。2002年、2005年にも開かれたようで、2009年が次回のコンペだそうだ。米国エネルギー省が主催だが、建築協会、BP、ハネウエルなど12団体がいろいろな形でスポンサーになっている。
今年選ばれた20校には、米国のMITやコーネル大学などの他に、ドイツやスペイン、プエルトリコ、カナダの大学も入っている。日本の大学は入っていないが、予選で脱落したのか、それとも最初から参加していなかったのか。選ばれた大学チームには、2年間に10万ドルが与えられる。
この競技には当然のことながら守るべき規則があって、それに従いながら家を設計して自ら建設する。それに必要な当初資金も自分で集めるようだ。基本は、家が必要とするエネルギー(照明、空調、調理などの他に、電気自動車の充電も必要となる)全てを太陽で賄うということで、太陽のエネルギーをできるだけ効率的に使うように、設備機器なども全て各チームで選択して取り付ける。各チームは所属する大学で建物を実際に建設し、それを解体してナショナル・モールへ運び込んで再び組み立てる。その家は一般にも公開されるが、今回の一般公開は10月12〜20日。そして、10の基準で最終評価がされるが、その基準の中には市場性も含まれている。
このコンペによって目指しているものは、2015年にこのようなソーラーハウスで、平均エネルギーコストをキロワット時あたり10セントにすることである。この実現に向けた開発を大学間の競争によって行い、同時に啓蒙も行おうというものだ。太陽電池、太陽熱給湯器、新型蓄電池、有効な断熱、パッシブソーラー、高効率機器などいろいろなアイデアが取り込まれるのだろう。
日本でもこのようなことを、たとえばアジア地域の大学でコンペをしても面白いと思うが。
詳細は、 http://www.solardecathlon.org で分かる。
この情報はオーストラリアにいる長男が教えてくれたもの。