効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

コカコーラ・グループの環境対応

昨日は英国のマクドナルドについて触れたが、日本のコカコーラ・グループが自動販売機の効率化を初めとする炭酸ガス排出抑制に向けた総合的な取り組みをすると発表したらしい。グループ全体で2010年には2004年との対比で炭酸ガス排出量を18.7%削減するという目標を掲げ、販売部門に属する自動販売機については、順次ヒートポンプ方式のものなど高効率で冷却・加温ができるものに切り替えていくことによって、30.7%の削減を達成しようとしている。製造部門はその目標が5.6%となっており、ボイラー燃料を石油系のものから天然ガスに切り替えること、および、総合エネルギー効率の高いコージェネレーションを導入することで達成しようとしている。配送部門は、輸送用の車にハイブリッド車天然ガス自動車を使い、配送ルートを再検討して輸送に使われるエネルギーが少なくなるように設定し直すようだ。
これは結構なことで、目標以上の達成を願うし、他の飲料メーカーも加わって、炭酸ガス排出削減競争が起きれば良いと思う。しかし、その前に、日本の飲料自動販売機の設置について何らかの規制が必要ではなかろうか。昨年香港を訪問したときに痛感したのだが、日本の飲み物自動販売機の多さは異常ではないか。香港の公園を歩いていてほとんど販売機がないことに気がついたのだ。アルコール飲料の販売機は論外としても、欧米の都市の繁華街に行っても日本のようにベンディング・マシンが肩を並べて設置されているのを見たことがない。この機械は24時間稼働しているから常時電力を消費している。自動販売機工業会によると2006年末で約227万台が清涼飲料販売用で、年間一台が平均で約2,000kWhを消費するとなっているので、その総消費電力量は膨大なものとなる。この設置台数を外国並みに落とすことができれば、炭酸ガス排出量を大きく減らすことができるはずだ。ちなみに、米国の数字は同じ工業会の資料で2005年末が約380万台だから、国の広さを考えると日本の面積あたり設置数は途方もなく大きいものになる。