効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

いろいろな太陽電池が登場

今日は快晴だが風が強いために外へ出ると寒いくらいだ。机に向かっていても足先が冷たく感じる。何だかもう冬に入ったような気分がする。
快晴の時にフルに稼働するのが太陽電池。このところ各社がいろいろなタイプの太陽電池の量産体制を作り始めた。富士電機システムズが非結晶シリコンを使うアモルファス太陽電池の一種で、折り曲げられるものの量産工場を熊本県に新しく建設するという。トップメーカーであるシャープは、不足気味のシリコンを有効に使える極めて薄いタイプのものを開発し量産するとも報道されている。ホンダは非シリコン系の太陽電池を量産し始めたし、GEはシステム価格を現在の半分に出来ると発表している。中国や台湾でも量産工場が生まれている。
発電時に炭酸ガスを排出しないために、世界中が太陽電池の設置を促進する政策をとりはじめており、これから需要が急増することは確実だ。これからは発電出力あたりの価格の競争になるだろう。この世界的な潮流にまったく乗ろうとしないように見えるのが日本の自然エネルギー政策だ。日本のメーカーは、国内に市場が展開しないために海外への輸出に依存せざるを得なくなっている。一方、日本が京都議定書地球温暖化ガスの排出を抑制することを約束しているにもかかわらず、排出が増大している現状にありながら、自然エネルギーの利用拡大に向けた有効な政策は殆どとられていない。外国で炭酸ガス排出を削減するCDM (Clean Development Mechanism) に依存することにだけ力を入れているように見える。
太陽電池は、設置ユニットの単位が小さいために、発電能力増大への寄与がないように受け取られがちだが、太陽があるところならどこでも発電できるという特性を見ると、政策で促進策をとれば、累積発電能力は急激に増大し炭酸ガス排出削減に大きく貢献できるはずだ。それに対応するメーカーの能力も十分にある。しかも昼間のピークに備えて準備されている石油を使う発電所の増設をする必要もなくなるという意味でも、発電所の設備投資も抑制できる。
日本メーカーが持つ製造能力の大半が国内向けになるくらいの促進策が考えられないものだろうか。