効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

効エネに向けた米国の動き一例

私が日本窓口をしている米国コロラド州にあるE Source社から、新しいサービスを始めたという連絡が入った。これまでのエネルギーエンドユースの技術や市場の情報とは若干異なっていて、10箇所以上の事業所を持つ企業の依頼を受けて、どの事業所がもっともエネルギー効率が高いかを見つけ、その理由を調べて他の事業所に応用できるような診断サービスを提供するというものだ。ファシリティー・メトリクスというプログラム名がつけられ、このサービスを希望する企業がE Sourceに必要データを提供すると、地域特性なども織り込んだ解析をして、改善点などもアドバイスするというのがその内容である。
このサービスが生まれた背景には、最近米国で急速に浸透し始めたエネルギー効率を高めた企業運営をしようとする経営者の考え方があると思う。企業のエネルギー担当管理者が全米に散らばっている事業所のエネルギー消費を管理しようとしても、光熱費の管理だけで手に余ることが多い。これをエネルギー効率という基準で判断しようとすると、個々の事業所の規模、所在地の気候条件、設備の内容など、さまざまな変数があって、どのように料理したらよいか分かりにくい。しかし、顧客、株主・行政などからエネルギーを基準にした説明がこれまで以上に求められるのは確かだと考える企業経営者は、それをしなければならないと思うようになっていて、そのニーズに対応してこのプログラムが考えられたのだろう。