効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

エネルギー白書2007

昨日エネルギー白書2007が閣議決定されて公表された。資源エネルギー庁のホームページにアクセスすると、全文が掲載されていたのには敬服。その概要を覗いてみた。
いま原油価格が高騰しているが、白書は、その経済への影響は昔のオイルショック時代と比較して非常に小さいとしている。その理由の一番に上げているのが省エネルギー、ついでエネルギー源の多様化による石油依存度の低下、次いで円高の進展だ。日本の経済活動を支える石油の重みが省エネルギーによって小さくなり、LNG原子力の導入で全体のエネルギーに占める比率も下がっていると分析する。その通りだろう。しかし、この状況はいつまでも保てないような気がする。原子力発電は現状維持が精一杯のように思えるし、世界的に天然ガス需要が急増して、価格も上昇するだろうからだ。たとえば、いままで、日本にとって安定的なLNG供給国であったインドネシアが、自国のエネルギー需要への対応もあって、日本への供給を絞る方向に行くことは確実だし、中国やインド、それに米国もLNGへの依存度を高めるに伴って、日本に向けられるLNGの量は絞られるだろう。そうなれば、日本が自前で対応できるのはエネルギー消費の効率化(効エネ)しか手はない。
効エネは知恵と技術で生み出すことができる新エネルギーである。日本の省エネは限界に来ているとよくいわれるが、それは他国との比較での話であって、まだ効率化の余地はいくらでもある。効エネの中に再生可能エネルギーも組み込んでいけば、技術に裏打ちされた対応策が可能ではないだろうか。