効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

熱利用に工夫が必要

昨日一日、自宅に設置されている実証テスト中の燃料電池が止まっていた。別に故障ではなく、予定された27日ごとに一日止まるというスケジュールに沿ったものだ。燃料電池が止まると、発電したときの排熱もなくなるので、給湯器の貯湯槽には全くお湯が溜まっていない。だからお湯を使うと必ずガスを使ってお湯を作っているという小さな炎の形の赤信号が点灯する。ガスを使わないようにしないといけないという気分になって、お湯の使用時間を少なくしようという行動になる。
しかし、いま設置されている給湯器が瞬間湯沸器として働くときの熱効率は、潜熱回収型のはすだから90%近いはずだ。だとすると、ガスの利用効率としては極めて高いので、燃料電池の排熱をうまく利用しても総合効率が75〜80%というのに比べれば効率が高くなる。発電効率が35%ぐらいというのは、発電所から送られてくる電気を使う効率より若干高いので良いとしても、排熱の利用をうまくしなければ総合効率としては劣ることになる。特に、お湯として溜めるので、いくらかは大気中に放散されて損失となるし、溜まったお湯を完全に使えなければ総合熱効率はさらに落ちることになる。
一軒の家でお湯を使う量や、いつ使うかは大体同じパターンになるが、隣の家のパターンとは大きく異なることが多いはずだ。生活スタイルや家族構成が異なるからだ。その給湯需要を数軒合体させると、かなりその需要変動の幅を小さくできる可能性が高い。したがって、エネルギーの効率的利用を徹底させようとすると、たとえば集合住宅でお湯を共同で使えるようなシステムを導入する必要が出てくる。これからの集合住宅の設計にはこのようなアイデアが入ってくるだろう。これは電気ヒートポンプ給湯器を使うところでも、同じ方式を利用すれば給湯に必要な電力も小さく、かつ電気の負荷も平準化されるはずだ。要は総合熱効率を上げることに留意しなければならないということだ。