効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

熱は複雑

今日は仕事で名古屋へでかけた。天気は良いが風が強く、思わずポケットに手を入れたくなるような肌寒さだった。このような寒さが続くとガス会社には有難い。まず地域全体の水の温度が下がるため、お風呂を沸かすのに使うガスの量が増えるからだ。また、まだ暖房設備を完全停止していないところが多いから、冬の惰性でついスイッチを入れてしまうということもある。ガスの販売量が水温に支配される部分が多いのは、ガスの主要な用途がお湯を沸かすために使われるからだ。
昨日触れた自宅の燃料電池は、作動温度が摂氏80度程度で、排熱温度60~70度と低いために、暖房用の温水温度を維持するために加温する能力がない。したがって、温水を使った集中暖房にはガスの給湯暖房器を使わざるを得ない。せっかく熱需要があるのに利用できないのは残念なことだ。ガスエンジンを使った家庭用コージェネレーション「エコウイル」の排熱温度はもう少し高いから、多分暖房用にも使えるはずだ。しかし、暖房負荷が大きいときに全てエンジン排熱を回収して使えるかというと、多分難しいだろう。ガスも併用した暖房となるはずだ。
一方、電気ヒートポンプ給湯器を暖房にも使える機器が市場に出始めている。これはガス会社にとって恐ろしい競争相手だろう。オール電化の市場競争力が一層強化されることになる。ガス機器の安全性についてつぎつぎに課題が投げかけられているだけに、ガス会社としては切り札となるガスのシステム機器を開発しなくてはなるまい。