効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

データセンター

IT世界を支えている重要な機能の一つがデータセンターである。サーバーといわれるパソコンの機能を通信に特化したようなものが肩を並べてずらりと設置されている。その電気消費量もさることながら、その作動によって発生する熱も半端ではない。その熱を取り去らなければ、サーバーが誤作動したり、壊れたりする。だから、強力な空調機を動かすので、その電力消費も大きい。
私が日本窓口をしている米国のE Source
http://www.esource.com)から来たレポートにあったが、新設データセンターの電気設備に対応するための設計は、電気会社から見ると極めて難しいものだそうだ。なにしろ一瞬の停電でデータがすっ飛んでしまう可能性もあるから、系統からの電力の供給安定性も高めるようにしないといけない。もちろん、データセンター自体も、内部に自家発電装置をもったり、蓄電池を備えたりして、絶対に電気が止まらないようにする。ところが安全サイドに行きすぎると、電気会社が過剰な容量の設備を抱えてしまうことになるのだそうだ。容量が足らないという事態だけは避けたいという、電気会社とデータセンター両者の心配が、どうしても過剰投資になるということだ。
昨日、東京ガスとヤンマーエネルギーシステムが、データセンターに適したガスエンジン・ヒートポンプ空調機を開発したと発表したのを見て、このレポートを思い出したのだった。電気方式に比べて、電気消費量が3分の一になるということだから、サーバーを増設したりして受電容量が足らなくなった場合などにも対応しやすい方式だろう。また、エネルギーの供給を分散することによってリスクを下げるという意味もあると思う。
私たちが気楽にパソコンを使ってメールのやりとりをしたり検索をしている裏側では、このようなデータセンターが休まずに対応してくれているのだ。