効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

我が家の燃料電池

我が家に750ワットの固体高分子電解質燃料電池が動き出してから一月近くなる。最初マイナーな調整があったが、ずっと順調に動いている。装置の傍に行くと、水が流れる音がするだけで、発電機という感じはまったくしない。2人家族だから、昼間は大体600ワット前後、少ないときで2〜300ワットの電力を消費していることが、コントローラーの数字で分かる。電子レンジを使うとそれが1.5キロワットに跳ね上がるし、一寸高いなと思うときには冷蔵庫がかすかなモーター音を出している。
この間昼にシャワーを使って、その夜お風呂にお湯を張ろうとしたら、もう少し待ってからお湯を出す方がお得ですよという標示が出たのには驚かされた。その意味は、まだ給湯槽に排熱回収で暖めたお湯が十分溜まっていないので、いまお風呂に湯を張ると、一部はガスを使って暖めるのでガス代がかかりますよということだ。ここまで親切だとは思わなかった。
この間(9日)NEF(新エネルギー財団)が、これまでにテストしてきた燃料電池の運転テスト成果を発表した。概ね良い成績らしい。05年度実証事業の第1期分に当たる175台の1キロワット級燃料電池の運転実績を示したのだ。それによると、05年10月から06年9月の運転で、1次エネルギー削減率は全サイト平均で15・3%、火力発電に対する二酸化炭素(CO2)削減率は同28%、CO2削減量は同846キログラムと高い省エネルギー効率が示された。一方、機器の故障がサイト平均で年3回程度発生している点を踏まえ、NEFでは07年度事業において信頼性向上を最重点課題として運転成績の向上を図るとしている。
ただ個別のサイトでは性能にばらつきが多く、火力発電に対して増エネになっているケースもあったという。信頼性についても水供給装置を中心に機器の故障が1サイト当たり年3回程度発生している。これらはNEFの性能検討部会での議論を踏まえ今後さらなる改善を図るとしている。燃料電池システム1台当たりのコストは、06年度の段階で05年度の平均770万円に対し2割近く減少。600万円まで低減していることが併せて報告された。
平均年3回の停止はまだ信頼性に欠けると言えるだろう。そして下がったとはいえ600万円という機器コストは、これを100万円超くらいに落とさなくてはならないのだから、まだ道長しというのが実感だ。
我が家にももうすぐ定期点検に来られるだろう。平均以上の成績を残してほしいものだ。