効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

電力業界の太陽電池設置計画

次のように報道されている。『電力業界の大規模太陽光発電(メガソーラー)計画が具体化してきた。中国電力が4日、広島県福山市に3千キロワットのメガソーラーを建設する計画を発表。これにより、検討中の沖縄を除く電力9社の当面のメガソーラー計画16地点が出そろい、合計出力は8万3800キロワットになった。電力業界は2020年度までに約30地点・約14万キロワットを導入する計画。電力業界自ら再生可能エネルギーの拡大に取り組み、二酸化炭素(CO2)排出原単位の低減を通じて温暖化対策に貢献する。これまでに公表された計画のうち、最大の規模は関西電力がシャープと協力して建設する「堺コンビナート太陽光発電施設」(堺市)で出力は1万8千キロワット。会社別では1万3千キロワットの「扇島太陽光発電所」(川崎市)をはじめ3地点で計約3万キロワットを建設する東京電力が、現段階で最も規模が大きい。』
電力業界が頑張っているように見える。しかし、殆どが自社所有の土地や無償で借りることのできるところに設置し、しかも確実な需要があるところの近くに位置するから、太陽光発電設備のコストが一見高そうに見えても、送電線の距離が少ない、ピーク発電の負荷を下げることができるなどを勘案すれば、引き合う設備になることは確実だろう。しかもこの発電容量は電力会社のRPSに算入される。自社設備だから出力変動対応も難しくはない。問題はこの次にどうするかだ。太陽光発電は規模に応じた面積が必要となる。土地を手当てするとなるとコストにひびくから、これからは、変電所とか発電所近隣の他社工場のスペースや屋根を借りてでも設置する方向に行くのではないか。これから太陽電池のセル価格も下がる一方で、燃料価格が上がるのは確実だから、燃料の要らない、しかも保守管理にほとんどコストがかからない太陽光発電は儲かる設備になるはずだ。政府の要請に応えていやいや建設している風情を見せているが、そうではなかろう。