効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

集合住宅内で電力融通

静岡ガス東レ建設は14日、国内初の各戸で電力融通できるマンションで、入居者の募集を23日から始めると発表した。各戸に設置した家庭用燃料電池エネファーム」の電力を、電力消費量の少ない家庭から多い家庭に送ることで、電気料金の削減につなげることを目指したものだが、これにはかなり複雑な制御が必要だし、各戸にスマートメーターが設置されていなければならないだろう。このマンション内電力融通システム「T―グリッドシステム」は、静ガスとパナソニックが共同で開発し特許を取得しているようだ。マンションは静岡県駿東郡に2棟建設され、完成は2017年3月と18年3月の予定。全190戸で間取りは3LDKと4LDK。今回の入居者募集は第1期として、39戸販売するとのこと。このマンション自体、一括で料金の安い高圧受電をして、それを各戸に販売するため、普通の電力料金より割安になる。全戸には燃料電池エネファーム(700ワット)が設置され、消費量が700ワットより低い世帯は、フル発電との差を逆流させ、それをたぶん静岡ガスが購入し、700ワットを超える消費をしている世帯に、たぶん通常より安い料金で販売するのだろう。これによって、50%近い高効率の発電をするエネファームをフルに稼働させることで、マンション全体のエネルギー効率は上がる。この方式によって、外部からの電力購入量をマンション全体で約60%抑えることができ、二酸化炭素(CO2)の削減効果も約30%に達すると試算している。通常のエネファームは系統に発電した電気を逆流することが許されていないのだが、一つのマンションの中での電気系統が、一般の系統と切り離され、ある種の自営線となっているために可能になっているのだが、新電力が電源としてエネファームからの電気を買い取って、他に売るというような違った形で今後拡大するだろうと思う。