効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■事業目的に脱炭素が重要に

最近報じられる新規事業には、例外なく気候変動対応としての脱炭素が重要項目として挙げられるようになっている。地球温暖化の原因となる炭酸ガスやメタン、フロンなどの排出を抑制する、あるいは、ゼロにするという経営方針を打ち出さなければ、良い経営をしているとは受け止められないと経営陣が考えるようになったのだろう。

今日報じられた記事に、その一例のような物があった。イオンは生産や運送過程などで実質的に二酸化炭素(CO2)を排出しない食品を売り出す、というものだ。まず2024年にイチゴを生産し、中四国地方などのグループの店舗で販売を始めて順次拡大する。イオンの事業規模の中に占めるイチゴの販売額は微々たるものだろう。しかし、これが同社の脱炭素に向けた経営姿勢を広く知らせようとする事業戦略だろう。自動車など製造業が主体だった脱炭素の流れが食品にも及んできたと、この記事には述べられている。

国連の気候変動に関する政府間パネルIPCC)によると、世界の温暖化ガスを直接排出する割合では農業・林業など土地を利用する活動由来が24%に上るとのこと。運輸(14%)、産業(21%)と比べても排出量が大きい。ここでは、イチゴが農業を代表するシンボルのようになっている。CO2ゼロ食品の販売では日本は欧州などと比べて出遅れたが、国内流通大手が先陣を切ることで農業や食品の脱炭素が加速する可能性があると、この記事は紹介しているが、かなり提灯持ちの記事のように感じた。イオンのプレス発表も姿勢表明だけのものと考えるのが妥当だと思う。

イチゴは温室で栽培されるのが殆どだろうが、温室の冷暖房には冷媒を使ったヒートポンプを活用し化石燃料を使わないらしい。温度が低い場合にはボイラーを使うこともあるが、その場合は発生したCO2を集めてイチゴの葉にあてて吸収するシステムを作る。ヒートポンプや照明は太陽光などの再生可能エネルギー由来の電気を使うとしている。無理矢理CO2を吸収させられたイチゴの味は、従来の方式での栽培のイチゴとは変わらないのだろうか。

生産量は当初年100トン(10個前後入りで約100万パック分)を見込む。価格は既存のイチゴパックの321円に据え置く方針だ。従来よりも生産量を3倍に増やし、売上規模を大きくすることで価格を抑えても収益を確保して投資を回収する。次はトマトをこの方式で栽培する計画も示している。

このイチゴやトマトがどのようなラベルを付けて販売されるかに興味が出てきた。

 

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