効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■地熱利用で水素製造

大林組が製造過程で温暖化ガスを排出しない「グリーン水素」を地熱から生み出す実証試験を大分県で進めており、実際に水素ステーションに供給していると報じられている。日本を代表する温泉街、由布院にほど近い大分県九重町は地熱資源が豊富なことで知られているが、国内最大級の出力を持つ九州電力八丁原地熱発電所があるなど、脱炭素の事業に関心の高い企業関係者らが訪れるこの地が今、新たに水素の製造拠点として注目され始めているとのことだ。

大林組は広さ1000平方メートルほどの土地に、小型の地熱発電機と水素発生装置を組み合わせた実証プラントを持つ。ここではまず、地下730メートルの地点で蒸気の熱を取り出している。この熱を使ってセ氏130度で沸点の低い媒体を温め、気体になった媒体がタービンを回す。生まれた電気で水を電気分解し、水素のみを取り出す。

地熱から生まれる蒸気は時間帯によって量や圧力が変わるが、蒸気の状態が変化すると発電量が変わり、水素の製造量が不安定になる可能性がある。このため、必要な量を必要なタイミングでつくれるようにプラントの運転状況を調整する必要がある。実験は21年から始まり、地熱の状態によってプラントの稼働状況がどう変化するかなどのデータの収集を終えている。2024年3月までに効率的な稼働方法を分析する予定だということだ。

実験では1時間で10立方メートルの水素を製造できている。プラントとしては小規模だが、大分県内の水素ステーションを運営する江藤産業(大分市)で実際に利用されているというから、今後の水素ステーションの増加に対応する水素量の予測をするデータとして利用できるだろう。

経済産業省によると、日本の地熱資源量は世界3位の位置にあり、2,347万キロワットとなっている。しかし、熱源が火山地帯に偏って存在することなどの事情から、利用するには適地が少ないと受け止められてきた。大林組などの技術が確立されれば、新たな選択肢として地熱を生かし、事業にするチャンスはあると受け止められている。風力発電からの電力で水素を製造するのと、難易度とコストがどの程度差があるかを知りたいところだ。

 

 

 

 

 

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