効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■北海道、再エネ大量導入の課題

報道によると、2022年2月時点、北海道エリアでは太陽光発電が214万kW、風力発電が58万kW、合計272万kW導入されており、今後も更なる拡大が見込まれている。北海道の年間最低需要は226.5万kW(2020年度)であり、これと比較すると再エネ導入量は111%に相当する。このため北海道エリアでは2022年度から、晴天の低負荷日において、再エネ電源の出力制御が開始された。この出力制御は、一つには、北海道と本州を結ぶ連系線の容量が90万キロワットしかないためだが、この拡張計画は進められており、将来的には800万キロワットに増強される計画が決まっているが、現時点では再エネ、特に北海道に適している風力発電の増強は、発電容量が過剰になる頻度が増えることになる。

北本連系線だけではなく、北海道全体の送電線の増強も行わなければ、現在の系統容量では、北本連系線まで電力を送るための送電線容量が不足している。風力や太陽光発電の設置される場所に、送電容量に余裕がある系統が走っているとは限らないからだ。そのため現時点では、変動性再エネ電源の大量導入に向けて、電力系統の需給バランス維持や調整力の提供の観点から、幅広い蓄電池の活用が期待されている。定置用蓄電池には、再エネ電源併設型や需要地点併設型などがあるが、系統に単独で直接接続する蓄電システムは「系統用蓄電池」と呼ばれる。

大容量蓄電池の系統設置は、いわば非常手段だと考えるべきで、変動性再エネの設置容量が増加すると、蓄電池の充放電で系統を制御する方向に向かうことになる。従来、大規模な蓄電池が単独で系統に接続することは想定されていなかったが、2022年の電気事業法改正により、大規模な系統用蓄電池は「発電事業」の一つと位置付けられることとなった。だが、蓄電池には性能の劣化は避けられず、一時しのぎの電源であり、いずれは送電系統容量を増強することが必然となる。蓄電池依存が拡大すると、北海道全体の送電系統の増強が遅れることになり、長期的に見ると、それが変動性再エネの導入を遅らせる要因ともなりかねない。

 

北海道十勝産チーズ 

図をクリックするとAmazonに繋がります。

 

 

 

家族の一人がやっている猫、鳥、犬などをモデルにした手作りアクセサリーのご紹介。

https://minne.com/@plusme

https://www.creema.jp/listing?q=plus+me+accessory&active=pc_listing-form