揚子江の流域にある世界最大規模の三峡ダム水力発電所の水が涸れて発電出来なくなっていると報じられている。ここの発電規模は世界最大の2,250万キロワット。世界各地で起きている干魃が三峡ダムの水を干上がらせてしまい、発電が出来なくなっているらしい。これほどの規模の水力発電所が停止すれば、同様のことが他の水力発電所でも起きているはずだ。中国の脱炭素に向けた政策にも大きな影響を与えるだろう。
このような干魃は中国だけではなく、欧米でも各地で起きている。世界の気候変動は、干魃と洪水といった極端な気候の偏りとして具体化している。揚子江の水がダムに水を十分に貯めるだけの量にならず、発電所としての機能が停止しているらしい。これは中国の政治力、国力をもってしても解決できない現象だ。
三峡ダムは、中華人民共和国の長江中流域の湖北省宜昌市三斗坪にある大型重力式コンクリートダムである。1993年に着工し、2009年に完成した。洪水抑制・電力供給・水運改善を主目的としている。その機能が壊滅状態にあり、いつ回復できるか目途が立たないようだ。
欧州でも干魃による水力発電の今年の発電量が、9月までの数字では75万テラワット時も減少している。中国全体では先月には30%の発電量低下だったということだ。米国では、9月と10月の水力発電量が、これまで6年間の最低を記録したようだ。
水力発電所はこれまで、もっとも信頼できる再生可能エネルギーによる電力を供給してきたが、その信頼性が干魃の多発によって、急速に信頼度が下がっている。中国の専門家は、水力発電を信頼できる電源だとして依存するのを見直す必要があると述べているとのことだ。水力発電は、風力や太陽光発電のような天候に左右される電源とは違って、信頼性が高く、不安定な電源の出力を補正する機能を果たしてきたが、その機能への信頼度が急速に下がっているということになる。
日本での状況については不明だが、中国とは逆に、豪雨によって水が溢れる可能性があるという記事を見た記憶がある。まさに気候変動が世界の電力供給を不安定にさせているということの証左だろう。
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